スモールステークスオンライン6人テーブルNLHE入門

 

スモールステークスオンライン6人テーブルNLHE入門
K. Belbina (nextgenneo)

お断り: これは私がポーカー初心者の友人のために書いたものを一般に公開したものです。これはマイクロリミットノーリミットホールデムの6人テーブルが対象で、ここで書かれたことの多くは、それより上のステークスのゲームには当てはまりません。そういう上級レベルではもっと考えてプレイするプレイヤーが相手だからです。全くの間違いも書かれているかもしれないので、そう思ったら質問してみてください。質問することで基本的なことへの理解が深まるし、私が言い忘れたことがあるのにそれで気づくきっかけになるかもしれません。私は6人テーブルでのプリフロップが「表の通り」プレイすればいいとか、いくつかの単純なルールに従ってプレイすれば勝てるなんていうつもりはないですが、初心者にとってここに書いたコンセプトはプレイの手掛かりにはなると思います。ここにあることはそのまま文字通り受け取ってくださって結構です。なかには大したことないなと思えるような話も出てきますが、基本について考えるというのは常に悪いことではないのです。私は自分が世界一上手いなんていうつもりはないですが、ミドルステークス・ノーリミットホールデムで勝っているのは確かなので、何か役立つことは言えると思います。私は$300の入金で$25NLからプレイを始めたので、低いレートでのプレイも経験していますし、それが単純できつい作業なのもわかっています。でもそれは経験しなくてはならないことなのです。

イントロダクション

ノーリミットホールデムにはこういう基本的な理論があります:「相手はある範囲の手を持っている。そして、その中にはあなたの手より強いものも弱いものも含まれている。あなたのゴールは自分が勝っている時の利益を最大にして、負けている時の損失を最小に抑えることで、相手の手の範囲から最大限の金を引き出すことだ。」ハンドが進むにつれ、下された決定の数も増えていき、相手の手の範囲は絞り込まれていきます。だから、どこかの時点で「勝っているか負けているか確かめる」必要なんてありません。そうしなければならないというのは、誤解なのです。

例えば3ベット(リレイズ)の入ったポットで、自分が99で、ボードは8ハイで、ポジションはないとします。もし自分が勝っているか負けているか確かめるためにフロップでチェックレイズしたとしたら、相手はオーバーカード2枚とかスモールペアのようにあなたが勝っている場合は全部降りるし、逆にQQ-AAのように負けている場合には降りないでしょう。つまりフロップで「勝っているか負けているか確かめる」ことで基本的理論に違反してしまっているのです。その代わりにフロップをチェックコールして、ターンでチェックレイズオールインしたらどうなるでしょう。これだと相手にAKでダブルバレルさせたり、下のペアでコミットさせすぎたり、あるいは後ろでチェックすることで相手の手に関する情報を手にしたりして、利益を上げることができるはずです。ハンドをプレイしている時にはこんな風に考えていくべきなのです。まずいプレイで相手に簡単に完璧な決断を下させてはいけません。

また、もしあなたがポーカーを趣味として楽しむためにプレイしているなら、プレイして上手くなれればそれでいいでしょう。でももしあなたがまともな額の金を稼ぐつもりなら、もっと別の方角からアプローチしなくてはなりません。もし負けセッションがあったなら、「ちぇっ、バッドビート食らって6バイイン溶かしちまった」と毒づいてないで、「どうすれば1つが2つ分のバイインは無くさすに済んだのか」というふうに反省しなくてはなりません。あなたが世界最高のプレイヤーでどのハンドも完璧にプレイできるなんていうのでない限り、伸びしろは必ずあるのです。自分のプレイには責任を持って、何でもかんでも振れのせいにするのは止めるべきです。

統計の数字は大事ですが、それだけで勝ちプレイヤーになれるわけではありません。TAG(タイトアグレッシブプレイヤー)の数字はvpip/pfr/af(参加率/プリフロレイズ率/アグレッシブ度)が下は15/13/3から上は25/20/4の範囲にあります。目標を16/14/3ぐらいに定めてください。数字同士の開きというのも大事で、初心者の間は参加率とプリフロレイズ率が出来るだけ近い数字になるようにしてください。つまり、プリフロップではコールを避けて「レイズするか、できないならフォールド」のプレイを心がけるということです。フロップ後のプレイに慣れ親しむにつれて、プリフロップでコールドコール(レイズの入った状態でコール)できるようになり、結果としてこの2つの数字の開きも大きくなるでしょう。

また、初心者の間は多面打ちをしすぎないことも大事です。多くの人がこのミスを犯していますし、私自身も今でもやってしまうことがあります。テーブルをいくつも並べてプレイするには、その決定の95%をほとんど機械的にこなせなくてはなりません。経験を積まない限り、それは難しいのです。確実に勝てるようになるまでは4面ぐらいまでにしておきましょう。プロップ後のプレイはハンドの最中に考えることが多くなるので、経験を積むことが、読んだり、考えたり、ビデオを見たりして勉強することとともに大事になってきます。 

ポーカーを上達するには学ぶことが大事で、それには多くの時間がかかりますが、金銭的な見返りと精神的な満足はそれを補って余りあります。私はみなさんがこれを読んで何か学び取ってくれることを望んでいます。私が初心者の時に誰かがこれを教えてくれればどんなによかったことか!


推奨するHUDで表示する数値

HUD(ヘッズアップディスプレイ)は絶対に導入することをお勧めします。その時絶対に表示させなくてはならないのはpreflop raise(プリフロップレイズ)、 vpip (参加率), number of hands(ハンド数). Aggression frequencies / factors(アグレッシブなプレイの頻度/度数). Fold / raise / call continuation bet(コンティニュエーションベットに対するフォールド/レイズ/コール率). Attempt to steal blinds(ブラインドのスチール率) そして、fold SB/BB to steal(SB/BBをスティールに対してフォールドする率)です。.

プリフロップ表

プリフロッププレイで最初にすべきはスターティングハンド表を作ることです。これが私のやり方でそれで成功しています。ただしプリフロップでは、テーブルの状況やあなたのイメージ次第でプレイできる範囲は大きく変わってくることを意識しておかなくてはだめです。そうした事柄があなたのプレイすべき手の範囲にどう影響するかわかってくれば、表のとおりにそのままプレイしなくてもいいでしょう。

レイズ額は常に4×ビッグブラインド+リンパー1人毎に1ビッグブラインドであるべきです。
例:.05-10cのレートで、もしリンパーが2人いてあなたがボタンにいてAKを持っていたら、60c.までレイズしましょう。

以下の手ではオープンレイズすること(オープンレイズとはだれもレイズもリンプもしていない時にレイズすることです)

ポジションはボタンからどれぐらい前かを示していますので、テーブルに6人いない場合はそれに合わせてください。

アーリーポジション

UTG (アンダーザガン:ボタンの3つ前)

22 +
AJo +
ATs - AKs
TJs, QJs, KQs
KQo, AKo
56s - T9s (弱いプレイヤーがブラインドにいる時を見計らってたまにレイズする)

※編注 22+というのは、22以上のペア(22-AA)のこと。A8o+というのはA8o以上(A8o-AKo)のこと。

UTG + 1 (ボタンの2つ前)

22 +
ATo +
A2s +
TJs, QJs, KQs, KJs
QJo, KJo,  KQo, AKo
56s - T9s (特にブラインドが弱いプレイヤーの時にはこれでレイズすることを考えること)

レイトポジションLate Position

理論的に導き出される興味深いことがひとつあります。もしスモールブラインドの「SBをスティールに降りる割合」の数字とビッグブラインドの「BBをスティールに降りる割合」の数字を掛けたものが>0.7のとき、もし相手が降りてくれない時は絶対に勝てないと仮定しても、理論的にはどんな手でレイズしても利益がでるのです。もしその手で勝てると思うならその数字はさらに下げても大丈夫です。

CO (ボタンの1つ前)

22 +
A8o +
A2s +
T8s, 98s, T9s, TJs, QJs, KQs, KJs, KTs, QTs, K9s, Q9s, J9s
TJo, QTo, QJo, KTo, KJo,  KQo, AKo
56s - T9s

ボタン

あなたの稼ぐ金の大半はボタンでのプレイからです。30-40%の私の利益はボタンからきています。だからこのポジションでは攻めるべきなのです。

22+
Ax o / Ax s全部
Kx スーテッド
54以上のスーテッドコネクター全部
68以上のワンギャッパー全部
T7以上のツーギャッパー全部
89o以上のコネクター全部
J8s +, J9o+
Q8s +, Q9o+
K9o +

ブラインド

このポジションには私も苦労しています。だから、初心者はブラインドではタイトにすることを勧めます。.

スモールブラインドまでフォールドで回ってきたとき(UTG+1をプレイしているのと同じこと)

22 +
A8o +
A2s +
TJs, QJs, KQs, KJs
QJo, KJo,  KQo, AKo

ビッグブラインドで誰かが1人リンプしているとき(COと同じ)

22 +
A9o +
A8s +
T8s, 98s, T9s, TJs, QJs, KQs, KJs, KTs, QTs, K9s, Q9s, J9s
TJo, QTo, QJo, KTo, KJo,  KQo, AKo

ビッグブラインドでリンパーが複数いる時

99+ (もしテーブルに魚が多いなら、たまにはそれ以下のポケットペアでもレイズ)
AQo +
KQs +
AKo

 

スーテッドコネクター

スーテッドコネクターはプレイヤー一般に過大評価されがちだと思います。実際にはこれらはとてもプレイするのが難しい手です。私はスーテッドコネクターでポジションがあってもレイズにコールしません、というのもインプライドオッズと言うのは高く見積もられすぎだと思うし、このハンドのフロップ後のプレイは楽ではありません。もしレイザーが下手なプレイヤー(vpipが40+で、しかもチップをまき散らすようなルースなプレイヤー)のときは78sでコールしてもいいかと思います。このハンドは、オープンする(誰も参加者がいない状態で、レイズで参加すること)にはいい手だと思います。

またこれらの手は3ベットするのにいい手だと思います。もし誰かがポジションのある時にしょっちゅうレイズしてくるなら、たまにスーテッドコネクターでリレイズしてもいいとおもいます。ただしこれはメタゲーム(直接のハンドでのプレイを越えたプレイヤー同士の駆け引き。ここではスーテッドコネクターでリレイズすることで、いつでもレイズできると思うなというメッセージを相手に突きつけている)とテーブルイメージの問題になり、この記事で取り上げようと思っていることを超えてしまいますが、こういうことについて考えておくのは悪くはないでしょう。

スーテッドコネクターはディープスタック(例:150bb以上)をプレイしている時にレイズにコールするのにはいいけれども、やりすぎてはいけないと思います。.

ブラインドでのプレイ

ブラインドでのプレイは最もトリッキーなものです。私を含めた経験あるプレイヤーのためのものと言えるでしょう。まず最初に言いたいのは、「たったビッグブラインドの1/2を出すだけじゃん」の罠にかかってはだめということ。96oなんていう手は完全に屑なのだから、コールすべきではないのです。あなたはハンドの残りをポジションなしにプレイしなくてはならず、フロップで完全ナッツを引きでもしないかぎり、トラブルに巻き込まれて金を捨てるだけです。

スモールブラインドではできるだけタイトにプレイすべきですが、ポケットペアならリンパーがいる時はレイズすべきでしょう。ビッグブラインドのプレイはトリッキーですが、私は大抵の場合はオプションをチェックしてフロップを見ます。

プリフロップのコンセプト

ポジション

ここまでこの記事を読んでお分かりの通り、ポジションと言うのは何よりも大事です。これから述べるのは一般的なルールで、私がどうやってマイクロレートで勝てるようになったかです。あなたもこうしたプレイに習熟していくにつれ、ハンドや状況について感覚でつかめるようになり、相手や自分のテーブルイメージ、テーブルのプレイの具合に合わせて手の範囲を変えることが出来るようになるでしょう。ここで強調しても、しすぎることがないのが、COとボタン以外ではタイトにプレイすることと、その2つのポジションではアグレッシブにプレイすることです!

リンプ

6人テーブルのNLHEでは、リンプするのはどんな時でも間違いです。リンプすることは不必要にゲームを複雑にします。例えばあなたが22-55でUTGからリンプし始めたら、それに合わせるために、それ以外の強い手などでもリンプしなくてはならず、AAでリンプ/レイズをしたり、ブラフでリンプ/レイズするというのがバランスを取るために必要になってきます。でも常にレイズで入ることで、あなたは相手にとってプレイしづらい存在になり、頭痛の種になることなく自分の手をバランスのとれたものに保つことができ、ポジションがある状態からブラインドをスティールにいくための期待値をプラスに保つことができます。リンプをしているとまた、プレイすべきでない手までプレイしてしまう癖がつきます。もしレイズが出来ないならそれはプレイ出来ないということだから、フォールドしましょう。

リンパー

リンプについて上のようなことをいった直後になんですが、リンパーはゲームに存在するし、すぐにはいなくなりそうもないです。そこで、リンパー達のミスに付け込むには、広い範囲の手で彼らをレイズによってアイソレート(他のプレイヤーを降ろしてヘッズアップに持ち込むこと)する必要があります。また相手のプレイを観察して彼らがリンプ/コールしてくるのか、リンプ/フォールドしがちなのかも見当をつけるのもいいでしょう。相手がしょっちゅうリンプ/フォールドするなら、あなたはエース1枚かQ7sとか78sなんていう手でもアイソレートしていけます。またリンプ/コールでフロップでのコンティニュエーションベットにフォールドするプレイヤーもまたアイソレートする候補でしょう。でも、リンプ/コールするけどコンティニュエーションベットに降りないプレイヤーには要注意です。こういう相手に足して弱いスーテッドコネクターのような手でアイソレートするのは間違いです。これをしてしまうと、弱い手で大きな額を入れてしまうことになり、フロップの前も後も十分なフォールドエクイティ(相手が降りる可能性によって発生する期待値)を得られなくなるからです。

リンパーが前にいる時のポケットペア

あなたはポケットペアがあるときでリンパーがフルスタックを持っているならレイズすべきです。なぜかというと、そうすることで:

§       リンプなどしてきたことへの代償を払わせて、それを手にできます。
§      ポットを膨らませて、もしあなたにセットがヒットした時に相手にスタックを全部入れさせるのが簡単になります。
§      偽装の効果があります。もしポケットペアでリンパーに対してコールだけしていると、ちょっと頭の働く相手なら、あなたがなにを持っているかわかってしまいます。

もしリンパーの後ろでポケットでリンプする理由があるとしたら、それは相手が100bb以下のスタックしか持っていない時です。一般的に、もしレイズした場合その額が相手のスタックの10%以上になってしまう時は、レイズするべきではありません。でも、もしリンパーが2人で1人はラージスタックだけれどももうひとりはショートという時にはレイズすべきです。例えば:

.05c-.10cのゲームでUTGが$2.10のスタックを持ってリンプしてきたとします。あなたはCOで44を持っていたら、0.4cへレイズすべきではありません、というのも相手がスモールスタックなので、インプライドオッズが上がらないし、相手はどんなドロー/ペアがフロップでヒットしても降りないでしょうから、あなたには難しい決断が待っていることになり、ベストハンドを降りてしまったりしがちです。

でも、.05-.10cのゲームでUTGが$11のスタックを持っていて(あなたはそれをカバーしていて)オープンリンプをしてきたとします。あなたがCOで44なら、50cまでレイズすべきでしょう。

レイズやリレイズをポケットペアでコールする

これはスモールステークスのゲームには一般的に当てはまりますが、ミドルステークス以上には当てはまらないルールです。2+2掲示板の保存版の記事にはこれについて語られているものがたくさんあります。

もし誰かがレイズしてあなたにポケットペアがあるとき、コール額がスタックの5-10%以内ならコールしなさい。

その理由は、10回に1回の確率でフロップセットを引いたら、インプライドオッズでもって相手のスタック全部を取れるからです。ポーカーエースのHUDをみてどうするか決めればいいでしょう。vpipが高いほどプリフロップでコールしてセットを当てれば利益を上げるチャンスが高まります。というのは通常これは相手が下手で、簡単に自分のスタックを手放してしまうことを意味するからです。もしレイザーのvpipが20%なら、自分のスタックの5%を超えるコールはしないほうがいいでしょう。相手がいつでもペイオフしてくれる(こちらがセットを引き当てたときに、相手が大きな額を突っ込んできてくれる)とは限らないからです。もしvpipが55%なんていう相手がレイズしてきたら、22でスタックの10%をつかってコールしても構いません。そのまま何もヒットしなくても勝てることがあるし、相手が何かボードと噛み合っていれば降りないので、ビッグポットをプレイできるチャンスが大きいからです。またもしレイズやリレイズの額が大きいほど、ポジションがないときのコール額はあるときよりも小さいものにしておいたほうがいいです。
  
例1..05-.10cのゲームであなたがUTG+1から33で0.40cまでレイズして、20 vpiptの堅実な相手がボタンから$1.20までレイズし、アクションがあなたへと帰ってきました。あなたのスタックは$10でこの場合降りるべきです。このリレイズは大きいのでフロップセットを引かなくては勝てませんが、それが起きる確率が十分ではありません。またあなたにはポジションもありません。

例2..05-.10cのゲームであなたはUTG+1から33で0.40cへとレイズして、20 vpiptの堅実な相手がビッグブラインドから$1.20までレイズし、アクションがあなたへと帰ってきました。あなたのスタックは$14でここではあなたはコールすべきです。あなたにはポジションがあるのでプレイするのが楽ですし、スタックも大きいのでその分インプライドオッズも上がるからです。

例3..05-.10cのゲームであなたはUTG+1から33で0.40cへとレイズして、15 vpiptのものすごくタイトな相手がボタンから$1.00までレイズし、アクションがあなたへと帰ってきました。あなたのスタックは$5でここではあなたはフォールドすべきです。あなたインプライドオッズは十分ではありません。

例4..05-.10cのゲームであなたはUTG+1から33で0.40cへとレイズして、15 vpiptのものすごくタイトな相手がボタンから$1.00までレイズし、アクションがあなたへと帰ってきました。あなたのスタックは$10でここではあなたはコールすべきです。相手のタイトなハンドレンジ(持っていそうな手の範囲)を考えるとビッグペアを持っている可能性が高そうですが、ヒットさえすればほとんどの場合勝てるからです。

セットバリューを当てにしてコールするということの意味がわかっていただけたでしょうか。これがミドルステークスなら話が大きく変わります。相手の3ベットの範囲がはるかに拡がるからです。でもこれはマイクロ/スモールステークスのプレイヤーにはほぼ完ぺきに当てはまります。とても大事なのは、タイトアグレッシブに6マックスをプレイする時は、ポケットペアが稼ぎ頭になるということです。

重要:もうひとつ大事なのは、レイズとアグレッシブさに関する数字です。もし相手のレイズ%が高いか、あるいはすごくアグレッシブなら、コールはタイトに行わなくてはなりません。なぜなら相手はAQ/AJタイプの手でリレイズしているかもしれないので、相手のスタック全部を取るには完璧なフロップ(33を持っている場合なら、A3x)が出なくてはならないからです。一方でもしほとんどレイズしてこないような相手なら、相手の範囲はビッグペアにまで絞られるので、「完璧なフロップ」でなくてもよくなります。ここでいう高いレイズ%とは、>17を意味していて、高いアグレッシブ度とは、>3.5のことです。注意してほしいのは、ポーカーエースのアグレッシブ度は相手のデータが100+ないと意味がないのに対して、vpipは30-40ハンドあれば使えるということです。

3ベットに関するメモ

私がマイクロステークスでレイズが入ったポットに参加する時は、ポジションなしでフラットコールすることは絶対にありません!だからもし私がブラインドにいてKQかAJを持っていて誰かがレイズしてきたら、フォールドかレイズのどちらかしかありません。もし相手が100bbを持っていたら、私は相手のレイズ額の3-4倍へとレイズします。ポジションが無い時にはリレイズ額は4倍をお勧めしますし、ポジションがある時にはプレイがしやすいので3倍でもいいでしょう。

レイズが入ったポットに参加するべきかどうか考えている時は相手のプリフロップレイズ率を見るべきです。それが高いほど、より広い範囲の手でリレイズして構わないでしょう。もしレイズ率2%の相手だったら、TTはセット狙いでコールして、KQならフォールドすべきです。相手の手の範囲が強いと考えられるからです。でももし18%の相手ならTTやKQなら多くの場合リレイズすべきでしょう。相手の手の範囲に対して勝っていると思われるからです。あまり強くない手でもリレイズを入れる、「ライト3ベット」という戦法は、マイクロステークスでの相手にとってはとてもプレイしづらい戦法です。このステークスでは、誰かがリレイズすると、大抵のプレイヤーはAA/KKに違いないと思いこんでくれるので、コンティニュエーションベットの額も小さめでよくなります。ものすごくリスペクトされるからです。

とはいうものの、このステークスでライトすぎる3ベットというのはお勧めできません。その必要がないし、ポーカーを始めて間もないうちは、プレイをシンプルにしておいたほうがいいからです。もし自分のハンドがリレイズできるほど強くないと思ったら、捨ててしまいましょう!

ひとつ言い忘れていたことがありました。誰かがレイズしてきた時は、レイザーがどのポジションからレイズしてきたか、そして、リンパーがその前にいたのかということに注目しましょう。このことで相手のハンドを推理するための多くの情報が手に入ります。ただし、それは相手が上手いプレイヤーだと思われる場合に限ります。(ポジションがあるときにレイズの範囲を拡げるのは上手いプレイヤーだけだからです。)もし相手が広い範囲の手でレイズしてきていると思ったら、3ベットの範囲も拡げましょう。

コンティニュエーションペット

プリフロップでレイズしてヘッズアップになったら、60-70%の割合でコンティニュエーションベットを打ちましょう。これは相手がフロップにヒットするのは3回中1回にすぎないという事実に基づいています。つまり66%の割合で相手はフロップをミスしているのですから、その場合プレイを続けることは出来ないでしょう。相手のフィッシュ度が高くなるほど、自分ミスしたフロップでのコンティニュエーションベット率は下げなくてはなりません。それにはボードのテクスチャー(ボード同士がどんな具合に絡みあいいろんな手の可能性を示しているか)が大きく影響しますが、この問題について論じている素晴らしいスレッドが他にありますので、またの機会にそこへのリンクを貼りたいと思っています。私は通常コンティニュエーションベットのサイズを同じものにするよう心がけていて、ポットの2/3から3/4の間をスタックサイズに合わせて選んでいます。私の経験ではスタックサイズが小さいほど、ベット額も小さくしていいようです。でも2/3以下のベットではリスペクトされないのがほとんどです。多人数ポットでは1/2でなんとかなったりもするようですが、あまりお勧めできません。

私は、フロップをミスした時には常にコンティニュエーションベットを打つようにしています。というのも、自分にハンドが出来た時にそれを上手く隠してポットを膨らませることが出来るからです。自分に強い手があるときにポットに金を入れさせるベストの方法は、ベットしていくことです。特に小さいステークスでは稼ぎのもとになってくれるのは、ドミネイトされた手や弱い手でフロップがヒットしてしまっているので降りられないという相手や、ドローでポットに金を入れ過ぎてしまって降りられない相手だからです。そういう相手を地獄の底までバリューベットで追い込んでやりましょう!

ボードテクスチャーについて例を挙げておきます。

ボードがK26のレインボー(全部スーツが異なること)というのはコンティニュエーションベットを打つのに最適です。このボードにヒットする手というのはそう多くないからです。

ボードがKJTでダイヤが2枚というのは22でコンティニュエーションベットを打つにはよくありません。広い範囲の手がこのボードとマッチしているので、金をどぶに捨てているのと変わりません。

ボードがKQ7でスペード2枚というのは、広い範囲の手にヒットしてはいますが、それでも相手がタイトならコンティニュエーションベットを打つべきです。もしポットの2/3を打てば、50%を少し切るぐらいの勝率で利益がプラスになりますし、それぐらいの勝率なら普通は挙げられるのです。

ボードがQ88のように、ボードにペアが出来ているというのは通常コンティニュエーションベットに向いています。

多人数が相手の時にはKQ7なんていうボードの時にはコンティニュエーションベットをする割合を下げるべきですが、それでも、K26というようないいテクスチャーの時には打っていくべきです。また多人数相手に対してのベットは(普通は)よりリスペクトされる傾向にあります。もちろん、多人数というのは2人かそこらのことで、テーブル全員が参加しているという意味ではないですよ!

 まとめ

私がここまで触れたことで、もっともっと深く掘り下げる必要があるのは、コンティニュエーションベット、3ベット、メタゲーム、テーブルイメージといったところでしょうか。私がお勧めするのはタイトでアグレッシブにプレイすることです。自分のプレイ基準を超えないこと、そして微妙な状況は避けることです。ポジションを武器としてハンマーのごとく振り回しましょう。それこそがノーリミットホールデムで一番大事なコンセプトなのですから。インプライドオッズやスーテッドコネクターというものを過大評価しないこと。さもないと長期的には損することになるでしょう。

そのうちですが、以下の内容で投稿したいと思っています。
・       3ベットと、3ベットされた時の対処法
・      ダブルバレルの打ち方
・      コンティニュエーションベットに対するチェックレイズ(バリューベットの場合もブラフの場合も)

 

お断りしておかなくてはなりませんが、この記事はあまり時間をかけずに、頭の中から思いつくままに書いたものです。ですからここに書いたことには間違いがあるかもしれません。でもこのシステム通りプレイして経験を積むことで、私はマイクロステークスを卒業することができました。ポーカーというゲームで修練を積み考えること、プレイしたハンドを掲示板にポストすること、質問をすること、それらは楽しいだけでなく、学習のプロセスでもあります。この記事はその第一歩に過ぎないのです。グッドラック。