Official Stats and Graphs Analysis Thread #1
http://forumserver.twoplustwo.com/78/micro-stakes-full-ring/official-stats-graphs-analysis-thread-158015/
 


このスレッドの目的は、ここに数多くある新規プレイヤー達のPokerTrackerのStatsの診断を求める投稿がなくなるようにするためのものだ。

君がタイトアグレッシブなプレイを望んでいるにも関わらずここで紹介されているStatsとずれている場合、それは多分後述する理由のいずれかによるものだと思う。
どの理由に該当するかを君のPokerTrakerで調査し、問題が表面化していそうな具体的なハンドを投稿してくれ。
間違っても君がこれを読んだ後に、Statsそのものを診断して欲しいなんて理由で投稿をしてはいけない。
これを読んだ事で殆どの問題は既に解決している筈だからね。
投稿するのはハンドヒストリーを伴う具体的な質問であってほしい。

これは2+2における、クラシックなPokerTrackerのStatsだ。

http://archives1.twoplustwo.com/showflat.php?Cat=0&Number=4946669&page=0&fpart=1&vc=1

イントロダクション

PokerTrackerのStatsは君がどうプレイするべきかを雄弁に語ってくれる。
PokerTrakerが言わんとしている事に耳を傾け、適切に対応する事が出来れば、君はよりよい、そして、ある程度のレベルのプレイが出来るようになるだろう。

ここにNL $50とNL $100における二人のグッドプレイヤーのStatsがある。

Baja 15's stats




chargers in 07’s stats




見ての通り、二人のStasの数値はことなっているが、タイトアグレッシブとして誠実なプレイをしているという共通点がある。
chargersとBajaのStatsがどんな事を物語っているのかを見ていこう。

1.主導権を取る

bajaは(VIP/PFR)17.5/13.5、chargersは13.4/11という数字で好成績を収めている。
だが、この特定の数字が大事というわけでなく、大事なのは二人が共にレイズで参加している割合が非常に高いという事だ。
主導権を取るというのは、タイトアグレッシブで勝つ事においてとても重要で、彼はテーブルでそれを常に体現している。
彼らがコールした時(通常それは僅か約3.5%の割合でしかない)、それらにはそうするだけの理由が必ずあるのだ。
もしchargersかbajaがプリフロップレイズに対してコールした手を遡れば、コールした理由を毎回言えるだろう。
彼らは、「えーと、KQはミドルポジションでプレイ出来る手だから」などといった曖昧な事を決して言ったりはしない。
彼らが語る理由は「33をプレイしたのは、ここでセットを作れれば十分なインプライドオッズを見込めると思ったからだ
レイザー(VIP/PFR 10/2の100BB持ち)は今夜、UTGにおいてプレミアムハンドのみをレイズしていた
私がセットを作れれば少なくとも彼のスタックの大部分を得られるだろう事を知っていたのさ」このような具体的なものだ。

2.ポジションの認識

ボタンに近い位置にいる時、bajaとchargersはより多くのハンドをプレイする。
彼らはアーリーポジションにおいて価値の低い手(例えばATo)が、フォールドで回ってきたレイトポジションにおいて、レイズに値するハンドに変わる事を理解している。
これは応用確率といって、後ろにいるプレイヤーが多ければ多いほど良い手を持っているプレイヤーがいる確率が上がるという事だ。
9人のプレイヤーの中で君の順番が最初なら、後ろには8人のプレイヤーがいる事になる。
そこで君がQ7s(このハンドはNLHにおいて平均的な強さの手だ)を持っていたとしたら、平均して4人が君より良い手を持ち、4人が悪い手を持っているだろう。
もし君がUTGでATo(上位1/3くらいの手)を持っていた場合、大体2-3人が君より強い手を持っていると予想できるので、大抵の場合それはフォールドするのが正しい。
同じ手でも、フォールドで回ってきたボタンなら残っている3人の中で一番良い手である可能性が高く、君はレイズする事が出来る。
通常アーリーポジションでの彼らはプレミアムハンド以外は彼らのスタイルにマッチする僅かなハンド(ポケットペアやスーテッドコネクタなど)でしかレイズをしない。
それら以外の全てのハンドはアーリーポジションではフォールドし、カットオフとボタンに近付くにつれて、スターティングハンドの基準を緩めていく。
つまり、ポーカーにおけるポジションとは、配られたカードと同じくらい重要なファクターであるという事なのだ。

bajaとchargersのコールドコールが、ボタンに近付くにつれてどんな風に増えていくのかについても注目して欲しい。
ポジションが良くなるにつれて、よりプリフロップレイズに対するコールが増えていく。
その理由は、彼らはポジションを利用する事によって役を作らずともいくつかのハンドに勝てる事があるのを知っているからだ。
逆にポジションがない場合、彼らはハンドセレクションにおいてレイズとフォールドの基準に非常に厳しくなる。
ポジションがないという事は、ポジションがある相手に対して主導権を取りに行かねばならないという事で、
その相手はポジションを利用して相手の攻撃性を利用出来る機会を待ち構えているのだ。

もし君がポジションに関係なく同様の比率でハンドをプレイをしているのなら、UTGではより少ないハンドをプレイし、ボタンではより多くのハンドをプレイするべきとなる。

3.ブラインドスティール

この項目はポジションの認識と密接な関わりを持っている。
ブラインドスティールでは強いハンドによるバリューレイズに加えて、いくつかは普通はフォールドしてしまうような手であっても
相手が降りる事を期待してレイズすべきだ。
ブラインドスティールに関しては、Pokey(http://archives1.twoplustwo.com/showflat.php?Cat=0&Board=ssplnlpoker&Number=5348855)と
Dan Bitel(http://archives1.twoplustwo.com/showflat.php?Number=6073737)のアドバイスが参考になるだろう。
chargersはPokeyが最適な割合だと考える30%のブラインドスティール率を実現していて、bajaもまた同じだ。
Pokeyはそれによって得られる利益を計算しており、chargersとbajaはその計算がいかに正しいかという証拠を示しているように思える。
また、Pokeyはどんなハンドがブラインドスティールに適しているかについても語っているので、それも参考にして欲しい。

私はアーリーポジションなら降りるようなハンドをレイトポジションで持った時のバリューレイズと、
降りるようなハンドでのブラインドスティールをするためのレイズによって、カットオフとボタンでのVPIPを少なくとも20%以上に上げるべきだと考えている。
恐らく、30%の近くに熟練プレイヤーのためのベストな数値があるだろう。

4.ポストフロップアグレッション

chargerのAF(アグレッションファクター)は4.48だ。
PokerTrackerはフロップ後にベットかレイズをした回数を、コールした回数で割ることで君のAFを計算している。
つまりchargerはコールの約4.5倍ベットかレイズをしているという事だ。

もっとも、トータルAFは一部始終を全て語ってくれるわけではない。
chargersのアグレッションを見てみるとフロップ(6.3)ではリバー(2.29)よりもアグレッシブになっている。

アグレッションが高いという事が意味するのは以下の事だ


・彼はフロップの時点でどのように手札を使うかを決めている。

君のアグレッションを上げる方法の一つにフロップベットに対するフォールドがある。
chargerは恐らく、「・・・うーん、OK。取りあえずコールしてターンを見てみようじゃないか」なんて事は言わない。
彼は相手のプリフロップのアクションに基づいて、相手のハンドレンジと今後のアクションを予測する。
もしプレーすると決めたなら、彼はベットとレイズをコールの6倍の頻度で行い、その上、ターン以降に2回以上もレイズする事さえも頻繁にある。
彼がこの様にアグレッシブにプレイ出来るのは、フロップが自分よりも相手にとって都合が良い可能性が高いと考えたらフロップの時点ですぐにフォールドするからだ。

・スロープレイを頻繁に行うことはしない。

スロープレイは君のアグレッションファクターを破壊する。
chargersは強い手を持った大半の場合はベットかレイズし続けるという一般的な戦略を取っている。
もし君のアグレッションファクターが3を下回ってるなら、遡って君のモンスターハンドを見直して、スロープレイの頻度を確認してみてくれ。
スロープレイは頻繁にするべきものではなく、それをする場合はプレイヤーやボードにそれをするだけの特別な理由が常にあるべきだ。
スロープレイするべき特別な理由を今すぐ並べる事が出来ないのなら、フォーラムを探してどんな時にスロープレイすべきなのかを学ぶといいだろう。
その一方で、とても小さなベットはモンスターハンドのスロープレイの可能性が高いのでコールすべき時が多く、
それが数少ないタイトアグレッシブのコールの理由の一つとなる。


・chargersはドローをプレイする場合、かなりアグレッシブにプレイしている。

君がドローを持っている場合に行うチェックやコールが君のアグレッションファクターを下げているかもしれない。
アグレッションファクターの数値自体を気にする事はないが、その数値がドローのプレイに消極的になっている事を示していないか注意してくれ。
良いドローでのレイズやベットは君にポットを勝ち取る方法を二つ与えてくれるが、コールは一つしか与えてくれない。
何故なら、コールは役を作った時にしかポットを勝ち取る機会が訪れないからだ。
ドローをプレイすると決めた時は常にベットし続ける事によって、chargersは役を作る事なく数多くのポットを獲得してきた。
そして、ビッグベットやレイズに直面した時に微妙なドローをしっかりとフォールドする事によって、決意の固い相手からの被害を抑えている。
それらのフォールドもまた彼のアグレッションファクターを増加させている一因に違いない。

君のアグレッションファクターが低ければ低いほど、chargersがしないありがちなミス
(次に何が起きるのか見たいとかハンドの強さが分からないなんて理由でするコール、
スロープレイのしすぎ、そしてドローを積極的にプレイしない事)をしている恐れがある。

後はこれも読むといい。

http://archives1.twoplustwo.com/showflat.php?Cat=0&Number=11853136&an=0&page=0#Post11853136


5.WTSD%, W$WSF, W$SD

これらのStatsには全て鉄則があり、それに近付けるべきである。
勝っているプレイヤーの大半は通常:

ショーダウンまで行く割合は25%前後(WTSD%)
フロップを見に行った時の勝率は35%以上(W$WSF)
ショーダウン時の勝率は45-48%の間、もしくは52-55%の間の割合(W$SD)

WTSD%:
この数値が25%から遠すぎる時は複数の問題が存在するケースが多い。
勝っている時にターン以降で十分なベットが出来ていない、もしくは負けている時にコールしすぎているなど。
大抵の場合、このStatsが適切な数値でない時はその両方だ。君のアグレッションファクターはこの項目についても多くを物語ってくれる。
もしの全てのアグレッションファクターが2以下だったら、君はポットコントロールをしすぎている(大抵はターンとリバーにおいて)。
フロップにおいて相手のハンドを読み、現時点で負けていて逆転のチャンスも僅かしかないと考えた場合はフロップでしっかりフォールドする。
逆に現時点で勝っている、もしくは強いドローを持っている場合は多くのベットかレイズをして、リバーに行く前に勝つ
(もし君が実際に負けているなら、相手はそれを知らせてくれるだろう(普通はバーを右に滑らせてからそれをクリックする事によってね)。
いずれにせよそれはショーダウンまでは行かないハンドだ。
もし君が相手のハンドを微妙な手だと思っているなら、フォールドかレイズ―逃げるか行くか―決断しろ。
いずれにせよそれもショーダウンまでは行かないハンドだ。

リバーにおける正しいアクションというのはとても難解なテーマではある。
しかし一般に、インポジションにおいてチェックビハインド(最後に行動を起こすプレイヤーが、前のプレイヤー (達) がすでにチェックした後でチェックをする事)
ばかりをしているとしたら、チェックをした相手に対してベットする事で相手のフォールドさせる機会を逃しており、WTSD%が増える要因となる。
ただし、ベットにコールされたら勝てるハンドが殆ど無い時はチェックビハインドをする。
もし君のWSD%がとても高い場合、PokerTrackerとPoker Evを使ってリバーでベットをせずに勝ったハンドを見てみてくれ。
そして、これからは似たシチュエーションでベットをすれば、相手のフォールドが多くなりWSD%も下がるだろう。
それと同時にリバーでコールして負けたハンドも探すといい。
君は早い段階で(おそらくフリプロップでさえ)降りるべきだったハンドを見つけることが出来るだろう。
これからはそれらと似たシチュエーションで適切にプレイする事で、良いハンドではより稼ぎ、悪いハンドでの負けを抑えられる。
そうすればWSD%は下がり、それに反比例して君の成績は上がるに違いない。

君がこれらの調整をする事が出来れば、君のプレイはより良いものとなり、その結果は君のWSD%に反映されるだろう。


W$WSF%

もし君がフロップを見た後の勝率が35%を割っている場合、3つの問題がある可能性がある。そして、その全てにはテストが必要だ。

・君はマージナルハンドをプレイしすぎていないか?

97sや22は理想的なシチュエーション(ディープスタックで多人数がゲームに参加していて、さらにポジションがある)においては素晴らしいハンドだが、
その勝率は12%くらいのものだろう。もし君がそれらを無差別にプレイしていれば、W$WSF%に低い数値として現れる。

・相手の積極的なベットに降ろされすぎてはいないだろうか?

思い出してみて欲しい。大抵のフロップは大抵のプレイヤーにとってベストなフロップではないのだという事を。

・ポジションを使ってポットを獲得できているか?そして、ちゃんとコンティニュエーションベットをしてるか?

役を作るだけがポットを獲得する手段でない事はしっかりと認識する必要がある。

これらは3つとも「フィットしなければフォールドしている」という事の兆候だ。

ポーカーとは、ただゲームに参加して役を作るというだけのゲームではなく、役が出来る可能性、相手が降りる可能性、その全てを含めた期待値を追うゲームなのだ。


W$atSD

タイトアグレッシブにはショーダウンに対する二つのアプローチがある。
そのどちらも利益をもたらすが、それらは異なる範囲のショーダウン時の勝率を示している。

ルーズアグレッシブに近いタイトアグレッシブは一般的にショーダウン時の勝率が50%を切っている。それには以下の要素が反映されている。
彼らは色々なハンドで押し、マージナルハンドや良いドローでしばしばオールインまでする。
それはつまり、勝つ手段として自分のハンドの強さではなく、相手のフォールドを頼るという事だ。
彼らはアウツさえあれば、自分が負けていると知りながらビッグベットをする。フォールドしてくれればよし、もしコールされたとしても逆転の目はある。
ここにあるship_it_trebekから提供されたルーズアグレッシブのサンプルは、例え大半のショーダウンに敗北したとしても、素晴らしい成績を収める事が可能な事を示している。



もし君が典型的なタイトアグレッシブとしてプレイするなら、W$atSDは50%を超えてなければならない。
そうでない場合、リバーにおけるアクションのパターンに何か問題がある筈だ
(多分その問題とはトップペアグッドキッカーやただのオーバーペアでリバーのビッグベットにコールしている事だろう)。
逆にあまりに高いならば(勿論、君の読みが神懸っている可能性もあるが)、それはベストハンドを持っているケースでも頻繁にフォールドしてしまっている事を意味する。

最後に

スレッドに書き込む文字数の都合上、切らなければならなかった部分も沢山あった。
私は熟練プレイヤー達がここで触れなかった項目を補完してくれる事を期待する。例えば、ブラインドの守り方なんかをね。
それと私の間違いを見つけたら是非指摘してくれ。

#2では新規プレイヤーが取り組まねばならない実践的な問題を載せるつもりだ。


Official Stats and Graphs Analysis Thread #2


#2はPokerTrackerのStatsを解釈する事に苦労している新規プレイヤーのためのクイズとなっている。
私が流行の染められたウールのニット帽を被っていた頃である4ヶ月前、2007年九月一日から十二月三十一日までのStatsだ。

このStatsから私は2007年のゲームにいくつかの重大な問題を抱えていた事がわかる。
この古いStatsを見てスレッドの内容を参考に、どんな問題があったかを指摘してみてくれ。
「君のVPIPは高すぎる/低すぎる」なんていう曖昧な事ではなく、詳細を見てどんなハンドをどうプレイするべきだったのかという具体的な事だ。
ここにはPokerTrakerのStatsから簡単に読み取れる8つの明らかな問題がある(そう、去年の私のプレイはひどいものだった)。

ここに私の新しいStatsがある。まだ文句なしとはいかないが、大分マシになっているという事には皆同意してくれると思う。




また、PokerTrackerのStatsの解釈の練習として、私がどのようにプレイを変えたかを具体的に説明できるようにしてみるといい。
これに興味を持つ誰もが、私と同様に改善し続ける必要がある項目を見つけられる様になるだろう。
私はその全てに気付いてるつもりだが、君が異なる意見を持っていたとしても特に問題は無い。