バリューベッティング

 

The 2+2 Forum
マイクロNL 今週のコンセプト

 

第4週
バリューベッティング

 

さあ、ここら辺で正統派の話題に戻ろう。バリューベッティング(value betting)。僕らはみな「バリュータウン*」へ連れて行かれた経験があるし、多くの人を「バリュータウン」へお連れしている。
*訳注:value town。バリューベットをコールすること。また、そのコールしたプレイヤーが連れて行かれるというポーカーワールドの中にある町(!)。「バリュータウンへようこそ。この町の住人は、あなたです。」

バリューベッティングとは
バリューベッティングとは、対戦相手からチップを奪い取り金を儲ける目的で自分のハンドをベットすること。数学的に、バリューベッティングは確か方程式[f(b)=w(b)]で表せるはずである。"w"はあなたがベストハンドである確率、"b"はあなたのベットサイズ。大分前に計算したのでうる覚えだが、分かる方はよかったら計算してみて欲しい。

 

バリューベットする理由
ポーカー本来の目的であるべく、金を儲けるため。

 

バリューベットするとき
単純に言うと、バリューベットはベストハンドを持っている、もしくはバリューベットの機能が働く、と感じたときに行うべきだ。あなたのTTがTTJAQのボードでベストだと思ったなら(思わなければ残念なこったが)、バリューを得る為にベットするべきだ。バリューを引き出す方法はたくさんあるが、1番早くて効果的なのがバリューベットなのである。

 

シンバリューベットとは
ときには、ベットに対する期待値が低い状況に置かれることもある。そんなときはチェックするのがベストな場合もあるし、ベットした方がいい場合もある。これは相手によるところが大きい。一見シンバリュー(thin、期待値が低い)ベットであっても、ある特定の対戦相手に対してはビッグバリューベットになり得るし、逆もしかりだ。

 

バリューベッティングの難所
マイクロNLでのバリューベッティングの最大の難関は、ラウンドの後半。普通それはターンだが、実は特に難しいのがリバーだ。通常、ラウンドの後半ではベット額は大きくなり、すなわち重要度が増すことになる。リバーでもさらにバリューベットが出来る機会を、経験と読みを活用して伺いたい。いい例はタイトパッシブやマニアックプレイヤーだ。たとえただのトップペアでも、そういったふさわしい相手に対しては、ATやA9を、リバーでもバリューベットするべきだ。
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分かりやすくシンプルなバリュータウンの旅行ガイド

対戦相手は、ハンド数が少ないが参加率/プリフロップレイズ率34/12くらい。しかし大してうまいプレイヤーではなさそう。

 

フルティルトポーカー
ノーリミットホールデム・リングゲーム
ブラインド:$0.25/$0.50
プレイヤー数:6人

スタックサイズ:
UTG: $45.55
UTG+1: $20.87
Hero: $65.50
Button: $15.50
SB: $47.75
BB: $35.85

プリフロップ:(プレイヤー数:6)Heroはカットオフ(CO)、ハンドはA J
UTGコール、1人フォールド、Hero$2.5にレイズ、2人フォールド、BBコール。

フロップ:A 7 2(ポット:$5、プレイヤー数:2)
BBチェック、Hero$4ベット、BBコール

ターン:3
BBチェック、Hero$10ベット(訳注:BBコール)

リバー:5(ポット:$33、プレイヤー数:2)
BBチェック、Hero$20ベット、BBコール

結果:
BBはA Tをショウ

この場面では相手のハンドを完全に読んでいた訳ではないが、このプレイヤーとの対戦実績やデータから、相手のレンジよりもウェイアヘッド(お互い強い完成ハンドが成立しているが、自分が大いに有利な状況)であると感じた。マイクロノーリミットで普段見かけないプレイヤーに遭遇したら、まずAを引けばハッピー、というタイプだと思っていい(あなたがKKのときを思い出して欲しい)。手持ちのAでぬか喜びしているプレイヤーを見たら、その情報を以後の読みに活用し、そのプレイヤーから大いに利益を上げることが出来るはずだ。

 

EMc著
http://archives1.twoplustwo.com/